「シンゴジラ」感想とあらすじ。賛否両論な理由、分かりました。※ネタバレあり



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※2017年4月17日更新
 
おそらくポケモンGOの次に話題となってるんじゃないか、ってくらい耳にする「シンゴジラ」
Youtubeの予告編や色々なレビューを見ているうちに、気になってしょうがないので観てきました。
 
個人的にはめっちゃ好きでしたー!
 
けど確かに、賛否両論でる映画だな、とも感じました。
 
というわけであらすじと感想、いってみます!
※ネタバレ含みますm(_ _)m

 シンゴジラのあらすじ

進行はかなりシンプルでした。
都心に突然あらわれた巨大不明生物「ゴジラ」。→日本人大騒ぎ!パニック状態!→なんとしても国を守るぞー!というお話。
 
邦画だけでなく洋画でもよく見られるタイプの進行だ!
 
ただ、他の作品と異なるのは「敵(ゴジラ)」よりも「国(日本)」にスポットが当たってるとこですね。
 
映画の前半はほとんど会議のシーンです。
例えばこんな感じ。(だいぶデフォルメしてます)
 
総理「アクアラインが浸水した!なんで?誰か原因解明はよ!」
関係者A「いやーこれは新しい火山でも見つかったんじゃないですかねー。水蒸気でてるし」
関係者B「いや地理的にありえないっしょ。なんか巨大生物いるんじゃ?」
関係者A「何言ってるの(笑)それこそありえないっしょ。消去法で火山だ!」
→はい巨大生物でしたー

 

総理「おい!巨大生物が地上に向かってるけど、上陸はしないよな?!」
専門家A「動画や写真だけでは不明点が多すぎるので答えられませんっ(キリッ)」
総理「だめだ話にならん!地位は問わないから話できるやつ連れて来い!」
専門家B「これ上陸するかもっすねー」
専門家A「いや、それはないわ。しても自重で死んじゃうって」
総理「おけ、じゃー国民に上陸しないって伝えるわ」
→はい上陸しちゃいましたー
 
こんな感じの会議や政治家、専門家、自衛隊などの関係者でのやりとりが多く出てきます。日本人のスタンスでよくある「だれも責任を取りたがらない」が全面に出ていて、緊急事態だというのに動きが非常に悪い。会議ひとつやるのにも手続きがいるし、その内容も不毛。
そのやり取りにイラ立ちを覚えながらも国を守るべく奔走する矢口蘭堂役の長谷川博己さん。彼が主人公の位置づけですね。
 
こういうやり取りは、終盤まで続きます。
途中からは日本だけでは対応できず他国の力も借りるので、より一層政治的視点が強くなります。
 
他にも、要所要所で日本の特徴が現れる場面があり、それがこの映画の魅力でもあり、逆につまらないと思われてしまうポイントですね。
※仮にぼくが日本人じゃなければくっそつまらん!ってなってたと思います。
 

シンゴジラの面白いところ

ここからはネタバレも含みながらぼくが「面白い!」と思った点を綴ってきます。

圧倒的なリアリティ

後半のゴジラ鎮圧を除き、とにかくリアルなのが良い。前述の無駄な会議含め、まさに今、日本にゴジラが現れたらこうなるんだろうな、というのが表されていました。
 
しかもそのゴジラ、放射線を放出するんですよ。
 
放射線。長崎・広島の核投下や、東日本大震災での原発事故など、日本にとって放射線は切っても切り離せないものです。しかもゴジラには自衛隊の持ってる武器では太刀打ちできなかった。
 
そう、倒すなら核を落とすしかない。そして、それを実行することが国連会議で決まってしまった。
 
倒すには核を使うしかない。しかし、そんなことが許されるのだろうか。
 
この葛藤や、そうさせまいと関係者が死力を尽くす姿が非常に印象的でした。
後述する面白かった点も、このリアリティを感じる、というのが共通してます。
 

重なっていく絶望感

前述の通り、ゴジラに各種兵器は通用しませんでした。アメリカの手を借りて、強力なミサイルを撃ち込んでみるも、逆に撃退される始末。
 
踏み荒らされていくのは、東京近辺の良く見かける光景。都民にとってはより一層恐怖感を煽られます。

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更には、それまで歩くだけだったゴジラが、攻撃された怒りからか、口から強烈な炎やレーザーを噴射し、あたりを破壊しまくります。付近は完全に壊滅状態。見慣れた光景がゆえに、恐怖心と絶望感を植えつけられます。
 
他の映画だとパニックになるというか、「うわぁぁぁぁぁぁぁやばいいぃぃぃぃ助けてぇぇぇぇ!!」みたいな感じが多いですが、本作は「……お、終わった……」って感じなんですよね。そこがまたリアルというか、エグイというか…。

超豪華なキャスト。総勢328名!

すごいんですわ。キャストが。ほんのちょっとしか出ないような役柄でも、名のある俳優さんを起用している。
なんせ避難民の中に前田敦子がいるくらいですからね…(笑)
キャスト一欄はこちらにまとまってますね。
 

終わりがハッピーエンドではない

洋画とかで襲ってきた宇宙人とかを倒したあとって、「うぉーーーーーやったーーーーーー!!!!」みたいな感じで、全員ですごーーーく喜び合うじゃないですか。
 
でも本作は違います。ゴジラを鎮圧(結局倒すのは不可能なので、冷固させました)させたあとの反応は「よ、良かった……」という安堵の言葉を搾り出すので精一杯。力を出しきったあとの疲労感と、これからやらなければいけない様々な課題を考えると素直に喜べない。でも、目の前の災難は去った。前を向いて、あるかなきゃ…。
 
個人的にうぇーーーい!!って感じで終わる映画よりもこういう終わり方のほうが心に残ったりします。
 

シンゴジラで一番お気に入りシーン

ぼく一回だけ、鳥肌の立ったシーンがあります。
 
ゴジラ鎮圧に向けての「ヤシオリ作戦」成功のために奔走してくれた人々の代表として、矢口から礼を言われた自衛隊を演じる國村 隼。それに対する返答が、

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「礼はいりません。仕事ですから」
 
様々な背景があった上で、更には日本の運命を握る作成の実行間際で、まったく気負いも無く淡々と、さも当然とばかりに放つこのセリフ。かっこよすぎ。惚れる。ここは是非劇場で見ていただきたい!

シンゴジラの暗い雰囲気の中和剤となった「石原さとみ」

あと、よくレビューで見かけるのは米国大統領特使を演じる石原さとみの英語のひどさ。

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確かにひどかった!ルー大柴を悪化させた感じ!
 
でも、おそらくこの人がいなかったら完全にお先真っ暗の欝映画になってたと思う。
そういう意味では、適役だったんじゃないかなぁ。
個人的にこの雰囲気の石原さとみが好きだというのもあるけど(笑)
 

最後に

というわけで、個人的には大満足な映画でした。最後に映画館行ったのなんて1年以上前だし、普段全く行かないぼくですら行ってみたいと思った映画ですからね!
賛否両論がたくさんあるというのは、それだけ人気作ということ。しばらくな邦画代表として扱われるんじゃないでしょうか…!
 
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今日はここまでっ
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